
今日は半夏生、夏至から数えて11日目、7月2日頃から七夕までの5日間を言います。
半夏生は二十四節気の「夏至」をさらに3つに分けた七十二候の中の雑節の一つで、日本独特の繊細で移ろいやすい季節を、より正確に把握するために作られた特別な暦日だそうです。
特に農業や漁業などを行う時期を見極めるために成立したものだそうですよ。
なのでこの半夏生は農家の方にとっては田植えを終えておきなさいという目安にもなっているそうです。
さて、この半夏生に関西ではタコを食べる習慣があります。なぜタコか?
タコの足にある吸盤のように、苗がしっかり根付き稲がたくさん実るようにとの願いが込められているのだとか…。
さてこのタコ、薬膳的効能をみると
性味は寒/甘 鹹 帰経は脾と肝
①血を養い、気を補益する
②収斂させて、皮膚を新しく産生する
③口の渇きを潤す
(早わかり薬膳素材/辰巳 洋)
とあります。また産後、母乳の出がよくないときにもおすすめです。
タコの性質は寒性ですので、身体を冷やします。本格的に暑くなるこの時期、体を冷まし、気血を補い、疲労回復のタウリンが含まれているタコを食べて養生したのでしょうね。
ただし、身体を冷やす性質があります。冷え性で下痢しやすい方はしょうがと一緒に炒めたりするんなど一工夫が必要ですね。
ちなみに半夏生の半夏という植物は漢方薬で使われています。半夏のコルク層を抜いた根茎の部分なんですが、のぼせ、頭痛、めまいなど水分や気分の逆上を抑えて吐き気を止める作用があります。
半夏厚朴湯、半夏瀉心湯などなどの漢方薬に配合されてます。